9月9日 5人が乗る船。
今日9月9日はSMAPがCDデビューした日。
彼らの船出は決して順調なものではなかった。
デビューCDは当時異例のオリコン2位。
音楽番組の消失。
波は激しく彼らSMAPという船を飲み込もうとした。
しかし、彼らは負けなかった。
一人一人が自分の立場で出来ることを必死にした。
前線から逃げない、舵を率先して切っていく人。
仕事に真摯に取り組み、たくさんの知識を持つ人。
チームワークを大切にし、船内の空気を和ませる人。
必死に努力しながら、明日を生きる人。
そして、チームを裏で率いる、最高の2番手。
この5人のチームワークは決して崩されるものではなく、航海を進めていくごと強くなっていったように思う。
そして、彼らの船はいつしか国民的な知名度になっていった。
彼らはこう呼ばれた。
“国民的アイドル”
かつて、アイドルは早いうちに解散するのが当たり前であった。
確かに人気の瞬間風速はSMAPを超えたアイドルは多いのかもしれない。
しかしこの26年間、ずっと生き残り、SMAPを知らない人はいないくらい国民に愛されたアイドルはこのグループの他にない。
そもそも「国民的」という言葉と「アイドル」という言葉が繋がっていること自体あり得ないことなのだ。
それを彼らはやり遂げた。
彼らの活動が円滑かと思われたある日事件が起こる。
彼らの乗る船を管理している事務所が彼らの船を解体するような計画を立て始めたのだ。
解体された今から思えば奇妙な点は多くあったが、彼ははそれを表に出さずに努力したのだと思う。
身内が解体するように仕向けてくるなどあり得ないことだ。皮肉にも前代未聞を起こし続けたSMAPはここで前代未聞を起こされてしまう。
辛く長い時間が終わった。
船に乗るクルーは必死に戦った。
それも虚しく彼らの船は解体させられた。
彼らの航海は記念すべき25年目に強制終了させられ、彼らの乗っていたSMAPという船は5つに解体させられた。
強制終了させられた後、5人は一時別々の場所で匿われたが、先日3人が追い出された。
厄介なことに解体させられたにも関わらず寝返った事務所によって、彼らが自発的に解体したかのように報道され国民はその事を信じて疑わない。
裏切りの事務所は、クルーに責任を負わせ世間をも裏切った。
そうして今日に至る。
筆者はこのように強制解体までのプロセスを把握している。
もちろん、賛否両論あるのはわかっている。
しかし、何度も考えたがこれ意外考えられない。
しかし私は楽しみにしている。
彼らがどう船を組み立て、新しく船を出し、裏切った事務所を驚かすか、国民を驚かすかを。
前代未聞を打ち立て続けた彼らなら可能なはずである。
ある9月9日に想った「あの頃の未来」には立てていたいかもしれない。
しかし今日抱いた「あの頃の未来に」彼らと僕らは立っているはずだ。
夜空の向こうにはもう、明日が待っている。